URAWA MONTESSORI EDUCATION 子供が世界を広げる瞬間 モンテッソーリの子育て 浦和教室

BLOG

“しぐさ”の真似からマナーの習得が始まります。

お仕事を選ぶとき。小さな声で「やっていいかしら?」と、手のひらを上にして、トレイを示す小さなお嬢さんがいます。その“しぐさ”がとても可愛らしくて、「いいわよ。」と返します。子どもたちの可愛い“しぐさ”は、身近な大人の動き方の真似でもあります。

赤ちゃんは日ごろお世話をしてくれる大人の、姿や所作を観察しています。そしてある日、大人の姿を見て、自分の体の形や動きと同じことに気づきます。「わたしも手が動く!きっと同じ!」とやってみるのが“しぐさ”の真似なのだそうです。「こういうときはこうするんだ。」と社会性の気づきもありつつ、子どもは急速に賢くなります。

1歳ごろには、真似っこはマナーの範囲に広がっていきます。座って食べたり、トイレで排泄したり、一人で出来ないことを大人に手伝ってもらって行います。それが子どもにはマナーの習得で、手伝う大人の側の行為は「しつけをする」という言葉になるのだと思います。(モンテッソーリ教育ではこの部分を、「日常生活の練習」という分野でお手伝いします。)

あいさつ、身だしなみ、食事のマナー。できなくても生命には関わりはないけれど、社会の一員として暮らすときに大切なこと。

教える大人は、毎日少しずつ繰り返し伝えていきますが、強要はしないで、子どもとの間にいつも暖かい交流があることが大切です。ちょっとした“ゆるみ”や“あそび”を残して。「あらら、失敗しっぱい!」と笑いの余地を残して。決してしつけと体罰を共存させてはいけません。

ところで、「しつけ」という言葉は世代ごとに違うかもしれません。私たちの祖父母が経験した「村のしつけ」は現代のしつけとは大分違ったようです。興味のある方は→「日本人のしつけは衰退したか」