つまむ動きにヒトの進化を感じます。
先日、お子さま達が帰られた教室で、くすっと笑ってしまいました。 円柱さしの穴に、どんぐりが入っていたのです。
子どもは小さなものをつまむことが大好きです。道端で見つけた小さいものをつまんで、石と石の隙間や自分のポケットに詰め込むので、ズボンのポケットから小石やビービー弾が出てくることはよくありますね。
「つまむ」ことができるのは、霊長類と一部の哺乳類だけだそうです。昔むかし私たちのご先祖が、木から木へ渡る生活の中で、枝をしっかり握って親指の付け根が発達し、ほかの指と向き合えるようになりました。これを“拇指対向性”と言います。でもその能力は、生後すぐには発揮できません。
それは、赤ちゃんがはじめて立ち上がる時のこと。はじめは近くの何か触れ、手を支えに立ち上がるのですが、そのあと親指を開いてしっかり握るようになります。すると、親指と人差し指や中指が向き合って(拇指対向)使えるようになり、ようやく何かがつまめるようになります。
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そんなことを考えながら小さなお子さんの手を見ていると、人類の進化を見ているようでなんだか感激してしまいます。