みんなちがって、みんないい子
今年も締めくくりの月になり、教室の子どもたちの一年の成長を思い返しています。
教室で初めてはさみを持った子が、図形を切るようになり、「まま」としか話さなかった子が「あのさぁ、これさぁ…」と話すようになり、パズルが一つでもはまらないとあきらめた子が、最後の一つまで頑張れるようになり・・・。
子どもの頭の中ではどんなすごいことが起きているのだろう、と驚かされます。子どもたちは「できること」を増やします。でも子ども一人ひとりの活動のペースは基本的には変わりません。たくさんやる子も、ちょっぴりやる子も、それぞれ自分らしく出来るようになっていくから不思議です。
先日マリーン・バロン博士(元アメリカモンテッソーリ協会会長)の講演会がありました。「子どもの気質は目鼻立ちのように、生まれつき備わっているものです。気質には幅があります。それぞれの気質を理解しましょう。」と言われました。おっとりの子はゆっくりのんびりと、せかせかの子は忙しく。そういう気質で活動するということです。
思えば、おっとりの子はゆっくり人や物事をよく見ています。せかせかの子はエネルギッシュに一度にたくさん取りくみます。お仕事の量に差はありますが、内面を見るとそれぞれが自分らしく伸びています。
絵本の読み聞かせのとき、おっとりのことせかせかの子が隣り合って、一緒に笑いながらお話を聞いてくれます。そういう時、「みんなちがって、みんないい子。」と嬉しく思います。