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あるモンテッソーリクラスの「自由と規律」

 

私が見学させて頂いたのは、50年以上も前からモンテッソーリ教育を取り入れている、カトリックの園です。そこは保育園なので、子どもたちが一日のうち8時間以上を過ごす生活の場です。モンテッソーリの活動をし、園庭で遊び、野菜を収穫し、それを取り入れた給食を食べ、午睡をし、おやつを頂き、お迎えを待つ毎日です。

保育時間が長いので、子どもたちにはたくさんの規律やきまりがあると考えました。規律と言うと厳しいものと思いがちですが、そうではありません。その生活の隅々に行きわたる「自由と規律」で子どもたちの生活は安定したものになっていました。

モンテッソーリの活動のとき…

✿自由

  • 選択の自由:子どもたちが手の届きやすい教具棚には、可愛らしい木製パズルや、感覚教具、手作りのカードポストや、あけ移しなどの教具が並んでいて、好きな活動を自由に選べます。活動の方法は先生方が何度もゆっくりと見せてくれるので、途中で分からなくなることはありません。
  • 活動場所の自由:テーブルで行っても、じゅうたんで行っても良いです。

✿規律

  • 机と椅子:机で活動する時は、必ずまっすぐ座ります。椅子は出したら仕舞います。ふざけて机に乗ろうとした男の子に、担任のF先生が視線を合わせ、低く「メッ」と言うと、子どもは静かに机を降りました。
  • 片付け:道具を置いたまま席を立つ子に「お片付けしよう。」と促します。口調は子どもの人格を尊重しながらも、毅然としています。でも子どもを独りぼっちにせず、先生もそばで手伝います。

先生方は穏かな声で、一人ひとりに話します。そして全員の先生が同じように規律を大切にしています。「昨日はよかったけど今日はダメ」や「○○先生だと怒られるけど、△△先生なら大丈夫」のような不安定さがないので、子どもが安心してすごせているのを感じました。

でもよく言葉を聞いていると、“自由と規律”の間に、先生方は子どもへ“思い”を伝えているのです。この“思い”がとても素晴らしいものでした。それについて改めてお話します。