人生で一番「自分で出来る」ようになりたい時期
モンテッソーリ教育は何歳からはじめたら良いか、悩まれると思います。私も娘が2歳になる前に、子どもの家にお願いするとき「こんなに小さくても大丈夫かな?」と考えました。
でも今では、子どもが自由に歩きだした頃がモンテッソーリ教育をはじめるタイミングと考えています。それは、自由に歩けることで手が自由になること、また歩けるということは「自分で歩きたい」と願い、それを自分の力で手に入れたことで自信にあふれているからです。モンテッソーリは「歩きはじめ」を「一つの自立の段階」と言いました。
「他人の助力なしに自分で何かができる。これが自立です。自立があれば子どもは急速に進歩します。なければ、進歩は遅いでしょう。」(『創造する子ども』マリア・モンテッソーリより)
一つの「自立」が「自信」となり、べつの自立を求める中で、子どもは無理なく伸びていきます。『自立』と『自活』は似ていますが、少しだけ違います。『自立』とは、着替え、排せつ、歯磨きなど、日常の中で行う作業に関することです。『自立』した部分がたくさん集まって『自活』が可能になるのです。
でもある程度大きくなってから「ちゃんとして」とか「自分でしなさい」というのは酷な話です。なぜなら「一人でしたい」気持ちは幼児期を過ぎると、どんどん少なくなってしまうからです。「できるようになること」が0~3歳の発達課題です。言い換えれば、人生で一番「自分で出来る」ようになりたい時期は0~3歳。お子さんが「一人でしたい」と思うこの時期をチャンスとして、ご一緒に応援していきましょう。